医療業務支援資料_20230706


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H

H.pylori(Helicobacter pylori)

強酸性下の胃粘膜に感染・生息するらせん状グラム陰性桿菌である。胃粘膜上では複数の鞭毛をもったらせん状の形態をとる。主な感染経路は経口感染で、特に乳幼児期の生活・衛生環境が関係すると考えられている。成人では内視鏡検査時の医原性感染もある。


H.pylori(Helicobacter pylori) 感染率

日本でのH.pylori感染率は、上下水道の整備など衛生環境が整ったことによって、年々低下を続けている。


H.pylori(Helicobacter pylori) 検査法

H.pyloriの検査法には、内視鏡を用いる侵襲的な方法と内視鏡を用いない非侵襲的な方法がある。内視鏡を用いる検査(迅速ウレアーゼ試験、鏡検法、培養法)は、他の上部消化管疾患の有無も確認できる一方、限局された箇所を生検するため常に偽陰性の可能性があり、生検部位に関して注意が必要である。内視鏡を用いない検査(尿素呼気試験、抗H.pylori抗体測定、便中H.pylori抗原測定)は、胃全体を検査対象にできる一方、他の上部消化管疾患の有無を確認できないという点に注意が必要である。


Hartmann 手術

直腸癌の手術術式の1つ。一般的にS状結腸から直腸にかけての切除が必要な場合に選択される。肛門側断端を閉鎖し、口側断端を永久ストーマとする。


Heller-Dor 術

食道アカラシアに対する外科的治療の1つで、2つの術式の組み合わせである。腹腔鏡下で行うことが一般的。 Heller:食道下部筋層切開術(食道下部と吻合部に対する狭窄解除)、Dor:噴門形成術(胃食道逆流を防止)


HLA

HLA(ヒト白血球抗原)は、ヒトの主要組織適合性遺伝子複合体のことである。ヒトが自己と非自己を認識するうえで最も重要な抗原である。また、特定の型のHLA抗原が発現していると、ある疾患との関連性が有意に高いことがわかっている。例えば、AIH患者の60%以上がHLA-DR4陽性を示す。


Howship-Romberg 徴候

Howship-Romberg 徴候は、ヘルニア内容が閉鎖神経を圧迫することにより、大腿内側から膝・下腿にかけて生じる疼痛やしびれのことである。股関節の伸展・外転により増強する。閉鎖孔ヘルニアに特徴的な徴候である。


HRM

HRM(高解像度食道内圧測定)は、下咽頭から胃までの連続した圧測定が可能であり、アカラシアをはじめとする食道運動障害の分類に用いられている(シカゴ分類)。HRMでは連続した圧変動を色に変換して表示することができ、視覚的にひと目で食道運動機能をとらえることができる。