CRBSI

CRBSI(カテーテル関連血流感染症)とは、カテーテルを血管内に留置することで生じる血流感染症のことである。病原菌がカテーテルに付着・増殖することなどで生じる。末梢静脈栄養でも起こりうるが、中心静脈栄養で特に頻度が高く、かつ重篤な合併症となりやすい。主な侵入経路は、輸液 ライン結合部、カテーテル刺入部がある。感染徴候として、発熱、白血球増多、CRP上昇、カテーテル挿入部の発赤や腫脹、疼痛などの所見もみられる。カテーテル抜去のみで解熱する場合もあるが、重症感染により死に至る危険性もある。診断には、血液培養ならびにカテーテル培養が必要である。抗菌薬による治療はできる限り早期に開始すべきであるため、診断のための採血などは迅速に行う必要がある。予防には、無菌的操作による穿刺・留置や、輸液セットの定期的な交換、消毒用エタノールによるライン結合部の消毒、カテーテル挿入部のドレッシング材の定期的な交換などが有効である。

» 医療業務支援資料_20230706